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テーブルフィーダー | vol.5

2021.03.29

テーブルフィーダー | vol.5

ホッパーから次のプロセスへ粉粒体を安定供給。「テーブルフィーダー」の性能

粉粒体供給機は粉体をホッパーから排出し、次のプロセスの粉体処理機器に供給します。
供給機には供給量の制御が要求されるのが通常で、一般的にはゲートの開閉調節や回転速度、振動力等の可変による供給機があります。また、自動制御により制度を要求される場合には、ロードセルなどを使用した軽量式供給機があります。

供給機とホッパーは密接な関係があり、粉体の特性、挙動が供給量に影響を及ぼすことが多く有ります。中でもホッパー内のブリッジによる閉塞は供給を中断してしまうので致命的です。また、フラッシングが発生し易い粉体は供給量の制御が不能となりますし、嵩密度、粒径が異なる粉体を混合したものは、排出時に偏析・分離現象をおこし問題となります。

そこで供給機を選定する上で基本的に要求される性能には
●定量性 ●制御の容易さ ●貯槽でのブリッジ防止 ●貯槽での偏析防止
が挙げられます。この他にも個別の仕様を満足できるものが必要です。

本講では、テーブルフィーダーの中でも逸出した性能を持つサークルフィーダを例にテーブルフィーダーの特長についてご説明致します。

【サークルフィーダの排出原理】

●粉体の安息角を利用した簡単な実験
円筒容器に適当な粉を入れて平たい板で蓋をし、それを逆さに置いて下さい。そして筒を少し持ち上げます。粉は持ち上げられた筒と板(平面)の隙間より筒全周に安息角を形成して、外へ出てきます。更に、筒と底板の隙間に細い針金を通して回転させます。針金の動きにともない、筒の中の粉が円周から次々に出てくるのを見ることができます。

ここで重要なことは、粉体圧のかからない筒の外へ粉が出て行くこと、また、細い針金の僅かな動きで粉が外周へ切り出されるということです。
これがサークルフィーダの原理です。

【サークルフィーダの特長】
●ブリッジ・偏析の防止
ホッパーの接続部が見かけ上の排出口になります。

●安定供給が可能
粉体の安息角を利用した排出方法により安定した定量供給が出来ます。

●先入れ先出しが可能
大きな回転羽根により、ホッパー部、側壁部も同時に、しかも均一に排出し、マスフローとなります。

●粉から粒体、塊状のものまで使用範囲が広い

●所要動力が小さい
薄い回転羽根が低速で回転し、粉体圧のかからない外周部へ排出していく為、小さな動力で経済的です。

●供給量の調整が容易
回転数を変えることにより、リニアに動力を変えることができます。

●ホッパーの高さを低くできる
ホッパーとの接続口径が大きくできるので、同容量のホッパーの場合、低く設計が可能です。

 

当社でのサークルフィーダ導入事例

(1)羽毛も排出
軽くて絡みやすい線状、繊維状の原料をスムーズに排出します。

(2)50mm塊の石灰石が払い出しOK

■納入事例 ~50mm
1.石灰石 / 2.コークス / 3.石炭 / 4.石膏 / 5.貝殻 / 6.製鉄スラグ / 7.乾燥粘土 / 8.生コンスラッジ

(3)大容量のホッパーに数多く使用
 

(4)ロスインウェイト供給システム
通常のホッパーから排出困難な粉粒体でもサークルフィーダを組み合わせる事により連続定量供給が可能です。

■実績粉体例
●塩ビ粉砕品 ●タングステン ●ホウ酸 ●塩素ダスト ●酸化ネオジウム
●水酸化コバルト ●芒硝 ●RDF ●三酸化アンチモン●無水石膏
●タングステン ●塩素ダスト ●水酸化コバルト ●RDF ●無水石膏
精度は通常より±0.5%以上を達成

テーブルフィーダーは、さまざまな長所を持つ分粒体を扱う上で不可欠な機器です。しかし、一方でフラッシング性粉体への使用や完全排出が必要な場合には、何らかの対策を講じたり、他の機種を検討する必要があります。

弊社は粉体ハンドリングに関して多数の経験を持っております。
何なりとご相談頂ければ幸いです。