粉体機器|空気輸送:小型吸引式空気輸送装置アスペック(略称:Aspec):詳細|粉粒体 粉体機器販売 プラント設計 構築の東洋ハイテック

企業情報業務案内商品情報環境・品質への取組お問合わせ採用情報

商品情報

粉粉速報
粉体機器・装置の専門企業ならではの製品技術情報を紹介します。
粉の悩みを解決
皆様よりお寄せいただきました「粉の悩み」の解答をメールで配信します。
バルクハンドリング講座
バルクハンドリングの基礎をシリーズで分かりやすく説明します。
top > 商品情報 > 空気輸送:小型吸引式空気輸送装置アスペック(略称:Aspec)

空気輸送:小型吸引式空気輸送装置アスペック(略称:Aspec)

詳細

はじめに

ph_c3_05a.jpg  環境保全を重視したISO14000シリーズの普及により、生産工場での設備構築において環境面が重要視されている。またイニシャルコストやランニングコストを視野に入れた低コストで環境に優しい設備導入が増えている。
今回紹介する弊社のトーヨーファインアスペックは、シンプルかつコンパクトな構造でランニングコストを最小限に抑え、高い輸送能力を満足できる吸引式小型空気輸送装置として、顧客ニーズに適した商品となっている。


1.小型輸送機の種類

 吸引式小型空気輸送装置の主な代表例として、次のようなものが挙げられる。
(1)ブロワー式 (2)エジェクターポンプ式 (3)ルーツブロワー式
一般的にブロワー式は到達真空度が約-20~-30kPaと低い分コストが低く、かつ低騒音であるため、小容量で近距離の低濃度輸送設備に適している。
エジェクターポンプ式は、到達真空度が約-90kPaと非常に大きく、高濃度輸送設備に適している。またサイズがコンパクトであるため、スペースの狭い場所でも使用が可能である。動力源はエアーを使用しており、電気的な接続が不要のため、防爆地域への設置にも適している。
ルーツブロワー式は、運転圧力が25kPa~40kPaで風量が大きいため、高い輸送能力を要する低濃度輸送設備に適している。また吸引だけでなく、圧送方式の空気輸送にも対応が可能である。

◎小形吸引輸送装置 比較表
メーカー 東洋ハイテック
Aspec
A社 B社 C社
サニタリー性
モジュールタイプ
分解、組立てが容易

モジュールタイプ

モジュールではない
内部に駆動部あり
×
分解しにくい
ランニングコスト
エゼクタータイプ
エアー消費量:
1000Nl/min(7.5kw)

エゼクタータイプのみ
エアー消費量:
1000Nl/min(7.5kw)

エゼクタータイプのみ
エアー消費量:
1000Nl/min(7.5kw)

エゼクタータイプ
エアー消費量:
1000Nl/min(7.5kw)

ブロワータイプ
2.6kwブロワー

ブロワータイプあり。
排出性
エアレーション機構あり
(オプション)
×
エアレーション機構無し

エアレーション機構あり
(オプション)

エアーバイブレーター
フィルター
二重フィルター。透過小。
一次フィルター:0.25m2
二次フィルター:0.72m2
×
フィルター透過の可能性大。

濾過面積小さい(0.06m2
微粉の際、能力小。
×
フィルター透過の可能性大。
価格
その他 粉体実績多い。 ペレット実績が主。 品替え不向き。
ポンプステーション別置き。
品替え不向き。
パルス無し。濾布振動式。


2.これまでの小型輸送機の問題

 ブロワー式:真空度が低いため、高い輸送能力を要する設備や、長距離輸送を行う設備には不向きである。
エジェクターポンプ式:多量のコンプレッサーエアーが必要となるため、必要電力が大きくなり、ランニングコストがアップする。
ルーツブロワー式:小規模な輸送設備においてイニシャルコストが高く、設置スペースも大きい。また、騒音対策も必要である。
ph_c3_05b.gif

3.アスペックの装置概要と特徴

◆1装置概要
アスペックは、吸引式小型空気輸送装置の特徴であるシンプルかつコンパクトな点を損なうことなく、これまでの小型空気輸送装置の問題点を改善した装置である。まず到達真空度が-50kPaのバキュームポンプを採用することで、従来のブロワー式より高い輸送圧が得られ、P-1000型の場合、 1000kg/hr以上の能力で輸送することができ、更に50m以上の長距離輸送にも対応できるようになっている。またエジェクターポンプ式やルーツブロワー式に比べ、必要電力が少ないため、ランニングコストの低減が実現できる。
次に輸送原理を説明すると、始めに輸送ホッパーに貯めた原材料をバキュームポンプにて吸引し、吸引口より輸送物がアスペック缶体内に搬送される。輸送物と空気とはフィルターにより分離され、缶体にたまった輸送物は排出ダンパーより排出される。また排出と同時にダイヤフラム弁ユニットが作動し、逆洗フィルターを洗浄する(吸引⇒貯留⇒排出⇒フィルター洗浄)。アスペックは以上のようなサイクルで間欠的に運転を行う。またこのサイクルはコントローラーで任意に設定でき、輸送能力を調整することができる。アスペックの輸送フロー、缶体の外観、仕様をそれぞれ図1、写真1、表1に示す。
また要求能力に応じて3機種(P-1000、P-1500、P-3000)取り揃えている。

◎表1 アスペック仕様
型式 P-1000 P-1500 P-3000
吸引口径 2S 2 1/2S 3S
排出部口径 Φ 180mm Φ 310mm Φ 310mm
粉接部材料 SUS304内外面バフ♯320
フィルター 一次 ミクロテックス
(テトロンフェルト)
0.28 0.44 0.62
二次 ポリエステル 0.85 1.80 2.70
アクスターフィルター 1.35 2.42 3.23
バキュームポンプ 真空度 -50kPa -45kPa -35kPa
圧空量 2~5L/min~200kPa
モーター 2.55kw 3.8kw 4.8kw
本体概略重量 40kg 50kg 50kg


型式 P-1000VL P-1500VL P-3000VL
配管 Φ 50(内径 Φ 50.8) Φ 65(内径 Φ 63.5) Φ 75(内径 Φ 76.2)
全長 m 15 15 15
能力(平均) kg/hr 1342 1969 4079
真空度(平均) -kPa 26.3 21.6 27.7
風量(平均)  m3/min 1.74 2.67 3.95
管内風速 m/sec 14.3 14.1 14.4
混相比 kg/kg 17.4 15.6 23.7
配管断面積比 1.00 1.61 2.25
能力比 1.00 1.47 3.04


◆2特徴
・1缶体モジュール
幾つかの缶体モジュールを、レバーバンドで固定して1つの缶体として構成されるため、非常に簡単に組立・分解ができる。そのため、アクチエーターを除く全ての部品が洗浄可能である。更にモジュール内面はビス山等の突起がない為、医薬・食品・ファインケミカル等のコンタミを嫌う分野の輸送に適している。またコーン部の角度は75度で、排出口径は180mm(1500・3000型は310mm)と大きく設計しているため、流動性の悪い材料も容易に排出可能である。材質は標準SUS304であるがSUS316や電解研磨仕様も製作している。
・2フィルター
写真2は各フィルターの外観を示す。アスペックで一般的に用いるフィルターは、一次フィルターの透過を二次フィルターで対処するという、二重構造のフィルターとなっている。一次フィルターにゴアテックス相当の不織布、二次フィルターにポリエステルカートリッジを材質として使用している。二重構造であるが故に、粉漏れのリスクを低減できる上にワンタッチでフィルターの交換が可能である。二重構造の標準タイプで透過及び目詰まりが発生する粉体は、アクスターフィルターを用いることで防ぐことができる。アクスターフィルターの材質は、PTFE多孔質膜ラミネートで構成されており、粒子径1μ以下の超微粉用に対応できる。

◎写真2 フィルター外観
アクスターフィルター画像 ダブルフィルター画像
アクスターフィルター ダブルフィルター

・3バキュームポンプ
図2にP-1000型対応のバキュームポンプとP-3000型対応のバキュームポンプの性能曲線グラフを示す。同じ真空度で比較するとP-3000型のバキュームポンプは、P-1000型のものと比べて約2倍以上もの輸送風量が得られる。
またインバーター制御にて低周波数に設定することで、輸送風量を調整することができ、更に50Hz地区で60Hzにすることにより性能が維持できる。
ph_c3_05e.gif

4.輸送データ

 主な輸送実績例としてフェライト、トナー、セラミックパウダー、酸化マグネシウム、磁性体、高分子凝集剤、界面活性剤、シリカ、硝子粉、水酸化マグネシウム、リン酸ナトリウム、電池材料、難燃剤、CMC、金属石鹸、炭酸カルシウム、タルク、ゼオライト、顔料、染料、セルロース、粉体塗料、農薬原材料、ポリエステルフィルム、PVCパウダー、酵素、粉糖、グラニュー糖、澱粉、小麦粉、パン粉、調味料、ココア、コーヒー粉末、卵粉、粉末スープ、乳糖、精白米などが挙げられ、化学物質から薬品及び食用品等、様々な原材料を輸送することができる。輸送距離毎の型式別能力比較グラフ、原材料別の輸送能力例、アスペック運転時のグラフをそれぞれ図3、表2、図4に示す。
図3のグラフから、P-3000型の輸送能力は平均的にP-1000型の約2.5~3倍程度である事がわかる。また図4のグラフは原材料吸引時及び、排出時における真空度の状態を表したものである。アスペックの運転は、吸引時間5秒、排出時間5秒の設定にて行っているものとする。


◎図3 型式別輸送能力比較グラフ
図3 型式別輸送能力比較グラフ
◎表2 原材料別輸送能力例
原材料 型式 かさ密度
(g/cm3)
輸送距離(m) 配管口径
(mm)
輸送能力
(kg/hr)
樹脂ペレット P-1000 0.510 15 50 1342
P-3000 15 75 4079
エチレンビーズ P-1000 0.605 22 50 960
P-3000 30 75 2550
医薬品 P-1000 0.565 11 50 1692
P-3000 11 75 6485
トナー P-1000 0.390 64.5 50 190
安息香酸 P-3000 0.767 46.8 75 1728
炭酸カルシウム   0.61 20 50 800
粉末スープ   0.4 10 50 700


◎図4 アスペック運転グラフ
図4 アスペック運転グラフ

5.課題と対策


■1付着・排出不良・配管内残量
輸送する原材料によっては付着性の強いものも存在し、付着成長するものは排出不良を招く。缶体内の付着を除去する対策として、缶体モジュール内面をテフロンコーティングする方法や、缶体コーン部にノッカー及びエアレーションを設置し、排出時にそれらを運転させる方法などが挙げられる。他に配管内の付着・残量を回収する方法として、まず輸送配管にバルブを設置した後、バルブを全閉とし、アスペック内の真空度が最大に達した時点で一気に全開にして、配管残量及び付着物を吹き飛ばすクリーンブロー操作を行う方法もある。また間欠運転により、鉛直配管部に閉塞が起こる場合、配管を階段状にして負荷を軽減し立ち上げ易くする事も有効である。

■2閉塞
輸送時の混相比が非常に高い状態や配管内に付着した原料の付着成長が著しい場合、閉塞を起こし輸送ができなくなる場合がある。閉塞を解消する対策として、輸送元に近い配管に二次エアー調整バルブを設置し、エアーを多く取り入れることで混相比を低下させる方法や、吸引方法をスクリュー等による定量供給にすることで真空圧を一定にする方法などが挙げられる。

■3フィルター透過
フィルターが透過すると、汚染物質の場合環境に悪影響を与えるだけでなく、バキュームポンプに透過した原材料が入り込み、故障の原因になる。フィルター透過を解消する対策として、標準タイプのフィルターで透過する場合は、ろ過面積の大きいアクスターフィルターを使用する(4-2.フィルターの項目を参照)。他には標準よりサイズが長く、ろ過面積の大きいロングタイプのフィルターを使用する対策などが挙げられる。 また、万一フィルターが破損した場合を想定して、環境汚染防止、バキュームポンプ保護のためにラインフィルターを設置する事が多い。透過の有無は圧力スイッチにて知ることができる。

■4輸送能力向上対策
かさ密度の小さい原材料の輸送は、有効容量を満たすだけの重量が軽いため、能力が上がらない。対策として、タイムサイクルを最適なタイムに設定する必要がある。有効容量に余裕がある場合は吸引時間を延ばし、すぐに排出できる原材料においては、排出時間を短くする。更に輸送能力を増やす方法として、缶体モジュールを追加することで有効容量を増やし、限界輸送量を上げる方法や、フィルターをろ過面積の大きなものに変更して圧損を少なくする方法、大容量のホッパーに設置するビンマウントタイプ仕様で行う方法などが挙げられる。

■5磨耗
磨耗性のある原材料を輸送する際、磨耗によって缶体表面が劣化、損耗を起こす。磨耗を解消する対策として、インレットをセンターに取り付ける方法や、周波数を下げることで輸送速度を落とす方法が挙げられる。また窒化処理及びゴムライニング処理を施す方法や、吸引口部をセルフライニング方式にして突入部に粉溜りを設け、直接原材料が缶体に当たることを防止する方法なども用いられる。

■6破砕
造粒品等を輸送すると、輸送された原材料が配管に接触するため輸送時に破砕が生じる。破砕対策として、まず磨耗対策時と同様、バキュームポンプの周波数を下げることで輸送速度を落とす方法が挙げられる。他に混相比を高く調整してプラグ輸送を行うことで、原材料の配管への衝撃を抑える方法などが挙げられる。

輸送能力UP 型式チェンジ モジュール追加 風量UP 高濃度PIAB ビンマウント 定量供給
長距離対応
閉塞対策 低圧力 空ブロー 定量供給 混相比調整
2×1S レジューサ
サニタリー配管 輸送ルート変更
フィルター透過
目詰まり
アクスター
ノーマル→ロング
メンブラン
ノーマル→ロング
風量DOWN      
排出不良 ノッカー エアレーション 少量輸送      
付着・残量 テフロンコーティング リコー仕様
コート
排出胴
エアレーション
     
原料壊れ・分離 低速輸送
風量DOWN
サニタリー配管 センターノズル 逆洗回数減少 プラグ輸送  
フラッシング・脱気 真空度調整          
発塵 逆洗防止バルブ 吸引ノズル
チャッキ弁
       
磨耗 窒化処理 ライナーテックス 溶射 コーティング センターノズル  
その他 砂鉄輸送
Φ 25
計量輸送 ドライ輸送 減溶排出
(脱気)
   


6.ランニングコストの大幅な低減を実現

 アスペックV型は、ローコストでかつ高性能なバキュームポンプの採用により、エジェクターポンプ方式に比べ、大幅なランニングコストの低減を実現できる。20秒サイクルでの運転(15秒吸引5秒排出)を輸送条件とし、で年間運転2400時間行い、1kwhあたり約12.11円のランニングコストがかかると仮定すると、エジェクターポンプ方式では11kwの動力が必要であるのに対し、バキュームポンプ方式では2.55kwの動力で運転可能である。故に前者は約8.8kwhの電力が必要で、25.6万円のランニングコストがかかることに対し、後者は約2.0kwhの電力で運転可能であり、ランニングコストは5.8万円となる。また年間のランニングコストや電気代をセーブできるだけでなく、圧空使用量が非常に少ないため、コンプレッサー関連の設備コストを抑えることもできる。


AspecP-1000型のE型とV型のランニングコスト比較
E型(エジェクターポンプ方式) V型(バキュームポンプ方式)
11kWコンプレッサー必要
(必要圧空量 1200NL/h)
必要電力約8.9kW/h
ブロワ動力2.6kW
必要圧空量約30NL/h 0.3kW相当
必要電力約2.1kW/h
年間ランニングコスト
27.5万円
年間ランニングコスト
6.5万円
年間 約21万円のコストセーブ
輸送条件:20secサイクル運転(15sec吸引、5sec排出)
年間運転時間2400時間     kWh:13円/kWh


7.アスペックの応用例

 アスペックはそのシンプルでコンパクトな特徴を生かし、様々な状況に対応することができる。代表例として次のような例が挙げられる。

  1. アスペック缶体にロードセルを設置し、輸送量を計量するシステム
  2. 混合機(V型ブレンダー)へビンマウントタイプによる可動式のアスペックを設置し、混合機に原材料を輸送するシステム
  3. 原材料を吸引後、缶体内を真空脱気することでかさ密度を低下させ、指定容器内に決められた重量を充填させる減容システム

8.Aspec今後の展開

 低ランニングコスト、優れたサニタリー性を持つ本機の更なるコストダウンを目指し、広くユーザーにコストパフォーマンスの高いアスペックを提供できる様、展開して行きたい。

お気軽にお問合わせ下さい
カタログ請求はこちら 商品に関するお問い合わせはこちら